ダンサー(バレエダンサー)の肉体ー続きー

・バレエダンサーの肉体は美しいー続きー

 しかし、私が思うのは、バレエダンサーの肉体が美しいのは、もちろん、クラシックバレエのレッスン、トレーニング、は大きく影響を与えている。けれど、もう一つ、ダンサーの肉体がスポーツ選手などと違う美しさをもっているのには大きな理由が存在すると思う。
それは、ダンサーというのは、みられるものだからだ。もちろん、スポーツでも、観客のいるスポーツはたくさんある。けれど、スポーツ選手などの体は、決して人にみせるためにあるのではない。その種目をやるのに必要な筋肉が鍛えられ、それに応じた肉体になっていく。なぜ鍛えるのかは、目にみえた結果、数値、など記録を残すためである。だから、それぞれスポーツ特有の体つきなる。
ダンサーにも、もちろんコンクールや大会、といった順位の出るものもあるが、ほんとうの目的は、踊ることによって観ている人を惹きつけ、感動させ、楽しませることである。それはスポーツのような数字の記録では表せない。ダンサーの肉体は、みせるためにあるのである。
ダンサーは人にみられるために肉体が磨かれる。そして、人にみせることによっても、磨かれる。これは、芸能人にも同じことが言える。
 よく、デビューしたての芸能人をみて、あまりぱっとしない人だな、芸能人にしてはそこまできれいってほどでもないな、と思ったことがあるかもしれない。けれど、だんだんとみていくうちに、きれいなっていったり、かっこ良くみえたりしてくることある。これがまさに、みられる、ということがもたらす効果なのである。
 芸能人になればたくさんの人にみられることが仕事になる。そのために芸能人たちは、自分をきれいに、かっこ良くみせようと思い自分を磨く努力をする。 そしてたくさんの人にみられ少しずつ人気が出てくる。 そこで自分に自信がつき、いっそう輝いて美しさがます。芸能人はこのような相乗効果で、普通の人にはない、美しさ、そしてオーラをもっているのだ。
 元プロ野球選手の新庄剛志、私は、彼はスポーツ選手と言うよりもパフォーマーに近いと思っていた。私はあまり野球に詳しくないが、彼のことはすごく好きだ。試合でやるパフォーマンスはおもしろかったし、あそこまで自分に自信をもてるというのもかっこ良く、気持ちがいい。そして彼の体はすごく鍛え上げられていて、下着のコマーシャルもやるほどだ。
そんな彼がある時テレビで、「みせるための筋トレ」と言っていた。彼は、自分の肉体が、野球をやるために鍛えていたと言うのではなく、みせるためだと言うのだ。これは、ダンサーと同じだ、と思い、はっとしたけれど、彼なら言うのもわかる、とすごく納得もした。
バレエダンサーは、基礎をしっかりとしたレッスンにより無駄のないからだをつくり、さらに、人にみせる、みられる、というためにつくりあげてられていく。たくさんの要素によりスポーツ選手でもなく、芸能人でもない肉体の美しさ、まさに芸術的な美しさがある。